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1995 年度 実績報告書

柔構造を有する統合型並列システム・ソフトウェアの開発

研究課題

研究課題/領域番号 06558049
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

福田 晃  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (80165282)

研究分担者 村上 和彰  九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10200263)
最所 圭三  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (50170486)
吉田 紀彦  九州大学, 工学部, 助教授 (00182775)
高木 利久  東京大学, 医科学研究所, 教授 (30110836)
荒木 啓二郎  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (40117057)
キーワードシステム・ソフトウェア / 高度情報処理 / 並列オペレーティング・システム / メッセージプール / 並列化コンパイラ / データ分割 / オブジェクト指向 / マルチキャスト
研究概要

本研究の目的は,高度情報処理のための柔構造を有する統合型システム・ソフトウェアを研究・開発し,高度並列処理を推進することにある.今年度においては,以下の成果が得られた.
(1)並列オペレーティング・システム K1プロトタイプの構築
メッセージプールをベースにした並列オペレーティング・システム K1を開発した.メッセージプールは,カーネル内タスクおよびシステムサーバ間の通信機構を提供するものであり,本機構により,OS負荷の自然な分散が実現できる.メッセージプールは,マルチキャスト通信もサポートしている.K1をマルチプロセッサ・ワークステーションに実装して,その基本的な性能を評価した.その結果,K1が提供するマルチキャスト通信が有効であることを実証した.
(2)並列化コンパイラ・システムの研究
大規模マルチプロセッサ・システムでは,データ分割・配置がシステム性能に致命的な影響を与える.そこで,データ分割・配置に関する研究を行った.具体的には,データ分割・配置のベースとなる中間表現形式DPG(Data Partitioning Graph)を提案し,その上でのデータ分割アルゴリズムDCP2を考案した.また,従来は並列化が困難であった,線形依存ベクトルをもつループにおいて,ループ内並列化手法を開発した.さらに,現有の並列化コンパイラにおいて,内部中間表現の統一,オブジェクト指向による書き換えなどの再構築を行い,見通しのよい構造にした.また,次世代並列化コンパイラに向けて,オブジェクト指向によるコンパイラ・システムの構成法を研究し,そのプロトタイプをマルチプロセッサ・システムに実装した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 福田晃: "並列OSの研究動向" 情報処理学会誌. Vol. 36, No. 8. 726-728 (1995)

  • [文献書誌] 福田晃: "メッセージプール指向の並列OS K1" 情報処理学会誌. Vol. 36, No. 8. 739-742 (1995)

  • [文献書誌] 最所圭三他: "並列オペレーティングシステム "K1"の実装" 情報処理学会コンピュータシステムシンポジウム. 17-24 (1995)

  • [文献書誌] 福田晃他: "A Loop Parallelization Technique for Linear Dependence Vector" Proc. PACT '95. 285-289 (1995)

  • [文献書誌] 福田晃他: "DCP^2 Algori=hm" Proc. ICPP. II.177-II.181 (1995)

  • [文献書誌] 荒木啓二郎他: "OMT法による並列化コンパイラ中間言語フレームワークの構築" 情報処理学会プログラミング言語研究会. 25-32 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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