研究課題/領域番号 |
06558065
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
藤田 寛治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10038086)
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研究分担者 |
生島 貴之 三菱電機(株), 装置技術部・ウェハ装置技術課
大津 康徳 佐賀大学, 理工学部, 助手 (50233169)
栃谷 元 佐賀大学, 理工学部, 講師 (00264143)
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キーワード | 大面積プラズマ / 高密度プラズマ / 均一密度プラズマ / 円環スロットアンテナ / リング状永久磁石 |
研究概要 |
次世代超LSI製作において必要とされる高密度かつ大口径な低気圧プラズマを均一に発生させるために、円環スロットアンテナとリング状永久磁石を使用した新しいプラズマ発生方法の開発を試みた。現在までにアルゴンガスを使用して実験を行い、以下のような結果を得た。 1.プラズマ発生法の確立 直径30cmの真空容器内に高密度・均一プラズマを発生するため、円環スロットアンテナとリング状永久磁石の配置の最適化を行った。その結果、円筒容器上部に内径26cmの円環ストットアンテナを設置し、その側部に2つの磁石の同極を1mmの厚さのスペ-サを挟み固定したリング状磁石を、スロットアンテナの直下にECR磁界を発生させるような位置に設置すると均一なプラズマを効率よく発生できることが分かった。 2.プラズマ諸量の把握 1で構築した装置を用いて圧力1mTorr、注入電力200Wでプラズマを発生させた場合、スロットアンテナより13cm離れた地点に、直径30cm、電子密度10^<11>cm^<-3>の均一(±3%以内)な高密度プラズマが発生していることを確認した。また、容器内における電子及びイオンの密度分布を測定し、発生したリング状ECRプラズマが拡散してゆく様子も観察している。更にECRポイント付近では電子のエネルギー分布が二温度のMaxwell分布となっていることを見い出した。 3.エッチングプラズマとしての評価 本装置で得られるプラズマのエッチング用プラズマとしての有用性を検討するため、プラズマ中イオンの速度分布の測定を行った。その結果、本装置内でイオンはECRプラズマのそれと異なり、等方的な運動をしていることが判明した。これは装置周辺部で発生した高密度プラズマが均一化される際、拡散が支配的であることを示していると考えられる。
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