研究課題/領域番号 |
06558066
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 邦夫 東京大学, 工学部, 教授 (70010808)
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研究分担者 |
桜井 誠 東京大学, 工学部, 助手 (60262052)
堤 敦司 東京大学, 工学部, 助教授 (00188591)
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キーワード | 噴流層 / 流動層 / 石灰石 / セメント / 焼成 / 粒子循環 |
研究概要 |
高効率で省エネルギー且つ低公害型、そして少量生産も可能な全く新しいセメント焼成プロセスを開発することを目的として本年度は以下の研究を行った。 1)ドラフトチューブ付き噴流層粒子循環機構の解明 流動層セメント焼成において、粒子の循環が重要な役割を果たす。そこで、コールドモデルを用いて粒子の循環速度、圧力損失、環状部ガス速度などを測定し、諸因子の影響を調べ、操作条件を諸因子とする相関式を導出した。実験は、塔径20cm、高さ7mのアクリル製ドラフトチューブ付き噴流層を用いた。その結果、 (1)粒子循環速度はガス流速と共に増大するが、あるガス流速以上では粒子循環速度はほぼ一定になることがわかった。また、このときのガス速度が粒子の終端速度にほぼ等しいことを見いだした。 (2)環状部流れるガス速度は、粒径およびスロートとドラフトチューブの間の距離に比例し、仕込み粒子量の-1/2乗に比例することを見いだした。実験データと文献値を整理して相関式を得た。 (3)測定した環状部圧力損失と環状部ガス流速を用いて圧力バランスから粒子循環速度を算出し実験値と比較した。その結果、この手法によって粒子循環速度は比較的よく推算できることを明らかにした。 2)石灰石焼成におけるコーティング試験 流動層炉の予熱部でのコーティングトラブルをなくし、連続安定運転ができるようにするため、粉体噴射コーティング試験装置を用いて、温度屋粒径分布などによる発生速度を定量的に把握し、実機でのデータと比較した。その結果、粉体層とガラス面との付着力は600℃付近で強く、付着する粉体は生石灰が再炭酸化したものが強いことがわかった。
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