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1994 年度 実績報告書

超高速新型吸着剤モジュールを用いる冷熱製造吸着ヒートポンプの開発

研究課題

研究課題/領域番号 06558068
研究機関名古屋大学

研究代表者

架谷 昌信  名古屋大学, 工学部, 教授 (50021788)

研究分担者 伊藤 睦弘  富士シリシア化学(株), テクニカルセンター, 研究員
小林 敬幸  名古屋大学, 工学部, 助手 (90242883)
渡辺 藤雄  名古屋大学, 工学部, 助手 (70109312)
板谷 義紀  名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
松田 仁樹  名古屋大学, 工学部, 助教授 (80115633)
キーワード吸着ヒートポンプ / 熱交換モジュール / シリカゲル / スーパー活性炭 / 熱・物質移動促進
研究概要

本研究では、冷熱高速・高出熱吸着ヒートポンプ(AHP)の開発を目的として、当該申請者らが最適候補としたシリカゲル/水、スーパー活性炭/アルコールの各吸着系を組み込んだAHPに関して、熱交換型吸着器に着目し、これまでの熱・物質移動促進技術の枠を越えた、全く新しい熱交換モジュール型吸着器を提案し、これを組み込んだAHPの実稼働実験および理論的検討を行った。まず、シリカゲルを柱形筒状成型し、内壁側を吸着質通路、外壁側を合成樹脂薄膜コーティングした熱交換流体通路とする直接熱交換モジュールを、一方スーパー活性炭については、平板状成型し、その吸着剤と伝熱板を一体構造として熱交換モジュールをそれぞれ試作した。実験は、各々のモジュールを組み込んだ吸着器及び蒸発/凝縮器で構成されるAHPを稼働させ、温度、圧力、吸着量の経時変化を測定し、その結果に基づいて器内熱・物質移動特性の検討を行った。その結果、両系の吸着器ともに充填層型のそれに比べて、最大温度上昇が大幅に縮小し、かつ初期温度への回復時間が大幅に短縮した。したがって、この吸着器によって吸着器側の飛躍的伝熱促進が達成された。また蒸発器側では、シリカゲル/水系で279K以下の冷熱エネルギーが得られ、さらにスーパー活性炭/アルコール系においては266K以下の冷熱エネルギーが得られた。両器の蒸気圧変化は吸着過程の蒸気移動をよく表し、両器の圧力差の存在が熱の汲み上げに寄与するとの知見を得た。一方、再生過程の結果より、両器の温度変化は吸着過程とは対称的であること、平衡到達時間が吸着過程よりも短いこと、353K以下の排熱温度で脱着が十分に行えることが明らかとなった。また、本実験系に対する理論解析結果は、吸・脱着に伴う吸着量、温度の経時変化に関して、実験結果と比較的良好に一致し、本解析が装置の最適化、大型化に際し、適用可能であると示唆された。以上のことから、本形式のヒートポンプが排熱回収型冷熱製造機器として機能すると考えられている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤、渡辺、架谷、他: "多管式吸着熱交換型吸着器で構成される吸着ヒートポンプの熱・物質移動に関する実験的検討" 化学工学論文集. 20. 339-345 (1994)

  • [文献書誌] 小林、渡辺、架谷、他: "Characteristics of Helium Adsorption on Microporous Solids under Cryogenic Condition" J.Chem.Eng.Japan. (掲載決定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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