研究課題/領域番号 |
06558083
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
花木 啓祐 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00134015)
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研究分担者 |
青井 透 群馬高等工業専門学校, 教授 (90270222)
角野 立夫 日立プラント建設(株), 技術開発本部, 主任研究員
岡庭 良安 住友重機械工業(株), 環境技術研究センター, 主任研究員
田中 和博 日本大学, 理工学部, 教授 (50246815)
松尾 友矩 東京大学, 工学部, 教授 (80010784)
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キーワード | 亜酸化窒素 / 一酸化二窒素 / 地球温暖化 / 温室効果ガス / 排水処理 / 脱窒処理 / 硝化 |
研究概要 |
本年度は研究の初年度であるにも関わらず既に実質的な研究に入り、班会議も2回開催し実際にプロセスの設計・研究に関わっているオブザーバーも含めて活発な意見交換を行った。この種の交流は実施設の問題と大学研究の間の相互発展のために極めて有意義であった。各分担課題の研究の進捗状況は次の通りである。 し尿処理における亜酸化窒素生成:間欠ばっ気型で窒素除去を行っているし尿処理場実施設の調査を数回にわたり行った。その際、施設の運転条件を変化させてその影響を調べた。脱窒と硝化の両者から相当量の亜酸化窒素が発生していることが示唆された。特に硝酸が残留している際には脱窒で、アンモニアが残留しているときには硝化で亜酸化窒素が発生しているようである。脱窒をより完全に進めるためにメタノールの添加を行うと亜酸化窒素の発生量が減少した。また、処理システム全体としての亜酸化窒素発生量を評価した。また、別のタイプのし尿処理場についても調査を開始し、ここでもかなりの量の亜酸化窒素が発生していることがわかった。 下水処理における亜酸化窒素生成:下水の場合には亜酸化窒素濃度がし尿に比べ低いので、まず独自の測定法を開発した。包括固定型の硝化・脱窒を行っている実プラントで測定を開始した。未だ明らかな傾向は見いだせていないが、流入する窒素に対する亜酸化窒素の生成割合は無視できるほど小さくないことがわかった。 亜酸化窒素生成のメカニズム解明:硝化に伴う亜酸化窒素発生の支配因子を検討した結果、有機物負荷が高い際に亜酸化窒素が発生しやすいこと、pHの影響は比較的小さい事が判明した。実施設を模擬した実験装置をセットアップし運転を開始している。
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