研究課題/領域番号 |
06558091
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古川 研一 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (80110823)
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研究分担者 |
毛利 信幸 兵庫県立工業センター, 主任研究員
中田 聡 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (50217741)
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キーワード | 非線形応答 / 嗅覚 / 味覚 / インテリジェントセンサ / 半導体ガスセンサ / 発振 / 同時定性定量 / 呼吸センサ |
研究概要 |
これまでの過去2年間の研究の成果、半導体ガスセンサーに周期的なヒーター電流を印加し、それにより半導体表面が温度変化することを利用すると、多種類のガスを定性・定量できることが明らかとなった。本年度は、より生物の嗅覚に近い機能を示すガスセンサーの開発に重点をおき、研究を進めた。 具体的には、センサーに一定のヒーター電流を印加しておき、周期的にサンプルガスを吹き付ける実験系を構築した。その結果、エタン、エチレン、一酸化炭素などのガスの化学構造の違いに依存して、センサーの応答曲線が特異的に変化することが明らかとなった。応答波形の歪みを、フーリエ変換による高調波成分の強度を示標とすることにより、定量的に評価できることを示した。以上まとめると、嗅覚類似機能をもつセンサーの実現にむけて、重要な発展があったと言える。 また味覚類似機能をもつセンサーの構築へむけて、金属電極の修飾方法についての研究も進めた。具体的にはチオール誘導体で修飾したセンサに対する味応答について研究を行った。その結果、センサ表面上の固定化物質の表面状態のUV、FTIR、及びSEMの測定より、吸着状態及び吸着密度が、固定化条件や化学物質に依存して異なることが定量的に明らかになった。 また本年度は最終年度にあたるので、これまでの嗅覚・味覚機能をもつセンサーの研究の全体のとりまとめを行った。
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