研究課題/領域番号 |
06558116
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大木 和夫 東北大学, 理学研究所, 教授 (80115394)
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研究分担者 |
大場 哲彦 東北大学, 理学研究科, 助手 (10250664)
小林 俊秀 東北大学, 理学研究科, 助教授 (60162004)
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キーワード | 膜融合 / ペプチド / 示差走査熱量測定 / リポソーム / 蛍光測定 / 細胞 / 医用工学 |
研究概要 |
脂質膜の融合活性をもつペプチドとして蜂毒のメリチンを用い、リポソーム間の膜融合について、脂質の混合を示差走査熱量計により直接観測して検索する実験系を確立した。この方法を従来の方法であるリポソームに内包したでテルビウムのジピリコン酸による蛍光強度の増大およびリポソーム膜に添加した蛍光脂質の共鳴エネルギー移動を測定する方法と比較検討し、示差走査熱量計を用いた方法の有用性の確認した。また、メリチンは分子内に疎水性アミノ酸の領域と塩基性アミノ酸の領域をもつので、中性リン脂質と酸性リン脂質のリポソームの間で効率的に膜融合を惹き起こすことを見いだした。既にリポソームの融合活性をもつペプチドとして合成されているペプチドを京都大学化学研究所の高橋敞教授に提供して頂き、ここに確立した示差走査熱量計による測定法で各種リポソームに対する膜融合活性を測定した。さらに、ペプチド合成装置を購入して、これらの膜融合活性をもつペプチドのアミノ酸配列を参考にして、膜融合活性が予測されるペプチドの合成を開始した。 一方、細胞へのリポソームの融合については、まず、ウイルスの膜融合タンパク質を発現した培養細胞に糖脂質を含むリポソームを融合させることに成功した。さらに、リポソームと細胞との直接の相互作用とエンドサイトシスについて、蛍光脂質で標識したリポソームを用いて蛍光顕微鏡下に観察し、ビデオに収録した後、画像解析により、膜融合と細胞内動態を検索するシステムを構築した。さらに、リポソームの脂質自身の細胞内の代謝についても放射性の脂質を用いて調べた。
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