研究課題/領域番号 |
06558124
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
植原 敏勇 大阪大学, 医学部・附属病院, 講師 (80243202)
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研究分担者 |
橋川 一雄 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手
神長 達郎 帝京大学, 医学部, 講師
楠岡 英雄 大阪大学, 医学部, 助教授 (00112011)
井上 通敏 大阪大学, 医学部・附属病院, 教授 (30028401)
西村 恒彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70237733)
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キーワード | 心エコー図 / 心筋SPECT / 多断面長軸SPECT |
研究概要 |
多くの臨床例で心エコー図の短軸・長軸断層像の既述の方法で得ることを試みた。しかし対象となる臨床例は概して高齢男性で肥満傾向のある者が多く、これまでの試行時の体格を厳選した対象と同様には理想的な心エコー図を得られない症例が多いことが判明した。すなわち、短軸像を得る前段階の長軸像の軸がエコーの入射角と正90°になることはむしろ稀で、大部分の症例で約20-30°の角度がつくことが避けられなかった。このためこのままでは心エコー短軸像と心筋SPECT短軸像が同一断面になることは極めて困難であった。そこでこの心エコー短軸像に心筋SPECT短軸断面層図を一致させる方法を考案した。その方法は以前私たちが開発した方法で、心筋SPECT短軸面断層像の中心を通る放射状の直径を断面とする多断面長軸SPECT像をまず作製し、短軸像エコー入射点を含む長軸SPECT像を選び出し、これを心エコー長軸断層像と入射エコーの角度の分だけ回転させてから心筋SPECT短軸断層像を得るという方法である。この短軸面断層像は正短軸像ではないが心エコー図の断面と一致させることを優先して開発した。これにより、体格、心臓の傾きの個人差に関わりなく心エコー図と心筋SPECTを一致した短軸断面で得ることが可能となった。一方、長軸面断層像における心筋SPECTと心エコー図の一致は、多断面長軸SPECT像を作製したためマーカー線源を含む断面を任意に選択することが容易になった。また、心エコー図で心突部アプローチが可能な症例では多断面で長軸断層像を両者で比較することも可能になり、その応用範囲が広がる可能性が示唆された。 次年度はこれを元に虚血性心疾患における壁運動と心筋灌流を対比してゆく予定である。
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