研究課題
研究成果をまとめると以下のようになる。(1) モニターを20名程度選び、各自に好みの新しいシューズを与え、廃棄するまでランニングのトレーニングに使用してもらった。シューズは、使用前から廃棄までその力学特性経過を追跡するとともに、モニターによる官能評価の経過をも調査した。(2) 上記とは別の方法として、数名のモニターを選び異なる多くのシューズを使用してもらい、それぞれのシューズに対して官能評価を行うとともに、力学特性の計測を行った。(3) 人による官能評価の精度を向上させるために、二者の比較に基づいた階層分析法の適用を試み、結果を整理した。(4) 人に官能評価結果と定性的な傾向が一致するように機械試験による結果の各物理量に重みを付けた評価関数を定義した。(5) 機械試験結果と人による官能評価に基づいた評価関数により、シューズに対する良し悪しの評価には、ソ-ルの衝撃吸収特性だけでなく、弾性率も大きく関係していることが明らかになった。(6) 以上の結果により、シューズにおける一つの指針が明らかになるとともに、使用によるシューズの特性の劣化により使用者が廃棄を決断する状況が明らかになった。
すべて その他
すべて 文献書誌 (2件)