研究分担者 |
鎌田 進 加速器研究施設, 教授 (70100815)
高橋 敏男 東京大学, 物性研究所, 助教授 (20107395)
並河 一道 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10090515)
若林 克三 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00029521)
青木 貞雄 筑波大学, 物理工学系, 教授 (50016804)
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研究概要 |
1995年6月から3ヶ月かけてトリスタン主リング(MR)の軌道を一部放射光用に改造し直線部を生み出し,そこへ1周期4.5cm,120周期の永久磁石型アンジュレーターを設置した。このビームは90mにおよぶビームラインによってモノクロメーターに導かれた。さらに第一・第二結晶の落差4.5m、液体窒素冷却の第一結晶、レール長2.5mの第二結晶によってエネルギー可変の単色平行ビームが得られた。第3世代光源の先を行く7×10^<17>光子/秒(蓄積電流10mA)の超高輝度光源の作成を達成できた。エミッタンスは期待された値が5nmrad、実測は14nmradであった。ビームサイズが100m離れた地点で水平8mm,垂直1mm程度でありウォルター型の縮小光学系およびX線ゾーンプレートを用いてサブミクロンの単色ビームを作り各種応用実験が行なわれた。この5500Åのビームサイズは世界最小レコードであった。ここで得られる放射光が、極めて平行性の高いビームであることを利用して筋肉の小角回折が試みられ,子午線反射の数が今までの4倍以上に増えたことにより,より精密なモデル計算ができるようになった。今までの数ミリ秒であった時間分解能が1桁以上改善されたことも大きい成果である。エミッタンス決定は加速器との共同研究として位置づけられ,結晶光学系を利用した高精度の方法により精密測定が行われた。他に新材料創製の実験も試みられた。この他、第4世代コヒーレンス光源利用の科学として高輝度X線とレーザービームとのパラメトリックの散乱の観察も試みられ、強度相関の実験も成功裏に行われた。
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