研究課題/領域番号 |
06559020
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
池中 一裕 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (00144527)
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研究分担者 |
三好 健一 湧永製薬株式会社, バイオ研究所, 所長
清水 恵司 大阪大学, 医学部, 講師 (50162699)
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キーワード | グリオーマ / 組み換えレトロウイルス / ヘルペス単純ウィルスチミジンキナーゼ / 腫瘍抑制効果 / by stamder効果 / リポソーム |
研究概要 |
我々が従来用いていた組み換えレトロウイルスプラスミドのヘルペス単純ウイルスチミジンキナーゼ(HTK)遺伝子には、polyA付加シグナルが付いていることが明らかとなった。そこで、それからpolyA付加signalを除いたベクターを構築したところウイルスのタイタ-が上昇した。 また、我々の用いたグルオ-マ細胞、ベクター系におけるby stander効果(細胞障害性遺伝子導入により周りの細胞にも細胞障害を引き起こす効果)をin vivoで検討したところ、グリオーマ細胞全体に対してHTK遺伝子導入が25%の細胞に行われれば十分な腫瘍抑制効果が得られることがわかった。今後25%の細胞へのin vivo HTK組み換えウイルス導入を目標とする。 これら以外には、以下の内容が進行中であるが、問題点も明かとなっており検討を行っている。 〔レトロウイルス産生グリオーマ細胞形成法の確立〕について ψ2細胞からgag,pol遺伝子を、PA317細胞からenv遺伝子を調製した。これらを発現用ベクターに組み込み、グリオーマ細胞への導入をしようとしている。 〔リポソーム法の毒性実験〕について 若年マウス脳内へのリポソーム投与で一部細胞毒性が認められたが、成熟マウス脳内への投与では全く毒性を認めなかった。 〔マウス個体を用いるグリオーマへの遺伝子導入効率の至適化〕について in vivoでのマウス脳内グリオーマへのリポソームによる遺伝子導入は効率が悪く、別の導入法も含めた検討が必要と考えている。 〔試薬類の安定性の検討〕について 導入法が未定のため、検討できていない。
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