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1995 年度 実績報告書

空思想の哲学的解明に向けての基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610028
研究機関(財)東洋文庫

研究代表者

福田 洋一  財団法人 東洋文庫, 研究部, 研究員 (00181280)

キーワード中観 / 論理学 / チベット語 / ツォンカパ / 空
研究概要

平成7年度は、前年度整備した機械環境をもとに、テキスト(ツォンカパのlegs bshad snying po)の電子テキストを作り、読解を行った。このテキストは唯識思想と中観思想の根本的な相違点をはじめて明確にしたものとして重要な文献である。読解に際しては、チベット人学僧ゲシェ-・テンパゲルツェン師に不明な確認しながら作業を続けた。今年度は全体の半分ほどの分量を終えることができた。また、中観思想を解明するための基礎としての論理学の講読会を主催し、ツォンカパの論理学定義集を講読した。この講読会では全体の三分の二ほどを終えた。これは平成8年度も継続して続ける予定である。
その他、ダライラマ14世による仏教哲学の講義を講読した。このテキストも唯識および中観内部の学派の存在論上の差異について詳しく、またきわめて整理された記述であるので、現在の学僧の理解を知ることができた。この成果は平成8年度中に出版される予定である。
機械上では、チベット語およびサンスクリット語のソ-トができるユ-ティリティを開発し、術語語彙集を作成する準備を進めた。これはサンスクリット語、チベット語、漢訳、英訳の対照語彙集を作成するものである。本研究課題の終了時にデータおよびユ-ティリティを公開する予定である。テキストの機械処理が進む中、特にチベット語についての転写法に、統一的で汎用性のある表記法(拡張ワイリー方式)を国際チベット学会において提唱した。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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