研究概要 |
ビデオ画像解析による瞬目活動の心理学的研究 本研究では,瞬目のビデオ記録画像を自動解析する装置の開発によって瞬目発生の時間特性や瞬目波形特性を明らかにし,それらの諸特性と認知過程との関係を明らかにしようとするものである.これまでの研究においてそれらの解析はすべて手作業で行われ,膨大な時間と労力が費やされてきた(Fukuda,1994).本年度の課題は,これらの自動解析に必要な機器の選定と,画像をコンピュータへ取り込むプログラムの開発および瞬目同定に必要な諸条件を明らかにすることであった. その結果,記録装置として超小型ビデオカメラ(Teli CS3500),画像解析機器として画像2値化装置(浜松ホトニクス C3161)が選定された.超小型ビデオカメラはヘルメットなどの風防マスクに装着すると被験者の視界を遮断せずに瞬目を記録できるというメリットを持つ.画像2値化装置はビデオ画像の中の任意の領域の白黒画像を2値化できるので,目の周辺のみを2値化することで余分なノイズを除去することができる.これらの画像情報をコンピュータに取り込み,瞬目の同定を行うプログラムを開発し,コンピュータによる瞬目画像解析の自動化に成功した. 今後の課題は,これらの解析装置に使ってデータを蓄積していき,瞬目発生の時間特性と瞬目波形特性と認知過程との関係を明らかにしていくことである.
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