実験歴のない2カ月齢のオスのウィスター系ラット5匹を用い、2つのレバ-のあるオペラント箱でレバ-押し訓練後、2種類の条件の離散試行型並立連鎖スケジュールにさらす。ベースラインを与える単一条件では、餌は1つの試行で1回しか得られない。この時の離散試行型並立連鎖スケジュールの2つの選択肢は、片方は確立0.5で10個のペレット、確率0.5で10秒のブラックアウトが起こるリスク選択肢、もう一方は確率0.9で5個のペレット、確率0.1で5秒のブラックアウトが起こるリスクレス選択肢である。第1リンクは比率1の定比率強化(FR)スケジュール、第2リンクは2種類あり、被験体によりFR25もしくは間隔10秒の定間隔強化(FI)スケジュールである。その後、第2リンクでFR5を5回、もしくはFI10秒が5回の繰り返し条件にはいる。ここでは1回の試行で最大5回餌を得る可能性があるが、餌の最大量は単一条件と同じである。いずれも1回のチャンス毎にリスク選択肢では確率0.5で2個のペレットか2秒のブラックアウト、リスクレス選択肢では確率0.9で1個のペレットか0.1で1秒のブラックアウトとなる。試行間間隔はいずれの条件においても5秒である。単一条件では、第2リンクがFRスケジュールの場合にはリスク選択肢側を選択する傾向が、FIスケジュールの場合にはリスクレス選択肢側を選択する傾向が高い。繰り返し条件は現在も実験継続中である。
|