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1994 年度 実績報告書

描画運動の解析による図形認知成立過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610087
研究機関帝京大学

研究代表者

深田 芳郎  帝京大学, 文学部, 教授 (50199163)

研究分担者 鹿取 廣人  帝京大学, 文学部, 教授 (80012300)
キーワード図形認知 / 描画運動 / 知覚-運動系ループ / 長さの錯視 / コンピュータディスプレイ
研究概要

呈示された図形を外界に再構成する課題を与えることによって知覚-運動系ループを積極的に形成させると描画運動のプログラムは認知の様態を反映することになる。この描画運動過程の動的解析ならびに描画運動に伴う図形認知の変容の様相を解析を通じて図形認知の動態にアクセスすることを目的として実験を行った。
1)視覚入力情報に依存して変化する描画運動の様態を調べるための図形呈示と運動解析とを統合的に管理するソフトウエアの開発をおこなった。
2)上記ソフトウエアを用いて、まずもっとも単純な描画運動として一本の線分によって与えられた出発点から終点までの運動経過を解析した。さまざまな長さの線分について、a)自由な速度で辿る、b)主観的に等速で辿る、c)自由な速度で再生する、d)主観的に等速で再生する、の4種の課題を実施した結果、何れの場合も線分が長くなるに従い描画運動速度は速くなった。主観的等速を保って描画する課題でも自由速度条件と同様に線分が長くなると描画速度は速くなり、しかも被験者は速度が速くなったことに気づかない。
3)Muller-Lyer図形を用いた長さの錯視において、図形全体が同時には呈示されず、手で辿ることによってのみ小窓を通して観察できる条件にしても錯視が生じる。この条件下で、手の運動速度と画面上の窓の速度の関係をコンピュータプログラムによって操作すると、長さの錯視は大きく影響を受けた。
このように、見えの長さと描画運動との間には密接な関係があることが実験的に示されので、より複雑な図形について形の認知の問題へと発展させるため、被験者の描画運動に即応して呈示する図形を実時間で操作し得るソフトウエアの開発を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 深田芳郎: "長さの錯視における観察条件の効果" 基礎心理学研究. 13. 56- (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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