平成6年度は、小学校、中学校の現職の教員を対象とし、彼等が教育活動を実践する上で、なにが負担となっているか、また、どの様なことが問題として生じてきているのかについて、それらの実態を把握することを主な目的として、以下の研究を行った。 1.質問紙調査(自由記述) 小学校、中学校の教員約900名を対象とし、学校における生活を中心に、その生活の中でどのような出来事が心身のストレス(負担)となっているか、また、それらの出来事に対してどのような対処行動をとっているかについて、自由記述によって、回答を求め(郵送法)、約500名からの回答が得られた。 2.ストレス日誌 約50名の小学校、中学校の教員を対象として、個々人が24時間の生活サイクルの中で、どのようなストレスとなる出来事を現実に体験し、またそれらの出来事に対してどのように対処しているのかを、約3週間の期間のわたって回答を求めた。約20名からの回答が得られた。 3.面接調査 小学校、中学校の教員に対し、現在まで約10名を対象として個別に半構造化面接を行い、質問紙調査では得られない側面を明らかにしてきた。なお、面接調査は今後約20名を対象として実施する予定である。 1、2、3の研究によって収集されたデータをもとに、現在、小、中学校の教員を対象とする学校ストレス、対処行動、ソーシャル・サポートの各暫定尺度を作成中である。
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