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1996 年度 研究成果報告書概要

新日本版MMPIのコンピュータ化適応形テストは完全版に匹敵するか

研究課題

研究課題/領域番号 06610142
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関名古屋市立大学 (1996)
名古屋市立保育短期大学 (1994-1995)

研究代表者

鋤柄 増根  名古屋市立大学, 人文社会学部, 助教授 (80148155)

研究期間 (年度) 1994 – 1996
キーワードMMPI / 項目反応理論 / 適応形テスト / シミュレーション / 新日本板
研究概要

ミネソタ多面人格目録(MMPI)は,コンピュータによる実施が早くから試みられたテストである。しかし、実施をコンピュータ化するだけでは,もはや不十分であり,コンピュータ化された適応形テスト形式のMMPIを開発することが必要である。本課題では,項目反応理論に基づく新日本版の適応形MMPIの可能性を検討した。
まず,項目反応理論(2-パラメタ・ロジスティック・モデル)における項目困難と項目識別力を,MMPI新日本版の標準化集団(男性500名,女性522名)のデータから推定した。尺度ごとのテスト情報曲線(TIC)を検討した結果,臨床診断に重要でないMfとSi尺度を除いたすべての臨床尺度で,TICが最大値情報量を持つ特性値はほぼ2であった。特性値2はMMPIの尺度値のT得点の70点に相当し,異常性の指標と一般に解釈される値である。したがって,項目反応理論による検討からも,健常群と臨床群を弁別可能なことが明らかになった。
そこで,項目パラメタの交叉妥当性を,推定に使った標本とは異なる標本によって確認した。さらに,既存のデータを使ったシミュレーションで,尺度の高いところでの推定値がよくあてはまり,臨床群と健常群を分類する適応形MMPIが可能であることが示された。また,適応形テストの利点の一つである提示項目の節約に関しては,各尺度において,約10分の1の項目数で一定の精度の特性値を推定できた。したがって,分類目的の項目反応理論に基づいた適応形MMPIは,提示項目をかなり節約でき推定精度も高いことから,かなり有望なものとなることがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 鋤柄増根: "コンピュータ化実施MMPIに対する心理的体験-冊子法との比較とMMPIの尺度値との関連-"名古屋市立保育短期大学研究紀要. 34. 101-114 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 鋤柄増根: "項目反応理論によるMMPIの潜在特性構造の分析"性格心理学研究. 6. 95-108 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 鋤柄増根: "項目反応理論によるMMPI新日本版の各尺度における項目パラメタの推定"MMPI研究・臨床情報交換誌. 6. 196-218 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Sukigara, M.: "Psychological attitudes toward the computerized MMPI : How the experiences of test takers differed from those on the booklet form and are reflected in their MMPI's scale scores"Bulletin of Nagoya City College of Child Education. 34(in Japanese). 101-113 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sukigara, M.: "An analysis of MMPI's latent structure with item response theory"The Japanese Journal of Personality. 6 (in Japanese). 95-108 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sukigara, M.: "An estimation of item parameters on each scale of New Japanese Version of MMPI through item response theory"Researches and clinical applications of New Japanese Version. 6 (in Japanese). 196-218 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2001-10-23  

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