研究課題/領域番号 |
06610151
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
杉村 宏 北海道大学, 教育学部, 教授 (20113574)
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研究分担者 |
松本 伊智朗 札幌学院大学, 人文学部, 講師 (20199863)
町井 輝久 高等教育機能開発総合センター, 生涯学習計画研究部, 教授 (60091500)
青木 紀 北海道大学, 教育学部, 助教授 (80125484)
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キーワード | 青年 / ボランティア活動 / 地域福祉 |
研究概要 |
本年度は、地域社会の青年の「福祉参加」の現状をとらえるべく、道内の二つの地域において実施した、働いている18〜35歳までの青年層を対象にしたアンケート調査の集計、分析を中心に作業を進め、別添のような報告書を作成した。 アンケートの結果では、1)士別で843ケース、伊達で474ケースを確保され、2)彼らのおよそ4分の1が地域社会の諸活動に積極的に参加している、しかもその割合は年齢階層の上昇にともなって高くなっていく傾向にある、3)残りの4分の3も地域経済、家族を支えることによって地域福祉に貢献している、4)彼らの大半は専門的な仕事の技能を高めるためだけでなく、自らの教養を高めるための学習意欲を持ち、その機会を望んでいる、ことなどが明らかとなった。 このように見ると、阪神・淡路大震災における若者のボランティア活動なども注目されるものの、それ以上に、このような普通の地域社会における青年の生活(ライフスタイル)と、その中でのボランティア活動といったことが、彼らの地域社会への定着過程とともにどのよう形で生まれてきているかといったことが注目される。そして、さらにそのような行動を示している(またいまだ示していない)青年層の意欲・エネルギーを、だれがどのように教育・学習機会の確保といった方策と絡めて引き出していくかといったことが、福祉教育の導入ともかかわって、重要な社会の課題となっていることがわかった。
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