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1994 年度 実績報告書

国際化時代における地域社会への情報化の進展と住民生活-十勝地方の場合

研究課題

研究課題/領域番号 06610187
研究種目

一般研究(C)

研究機関明治学院大学

研究代表者

吉原 功  明治学院大学, 社会学部, 教授 (60062171)

研究分担者 小川 葉子  明治学院大学, 社会学部附属研究所, 研究員
加藤 秀一  明治学院大学, 社会学部, 専任講師 (00247149)
キーワード地域情報化 / コミュニケーション / ジエンダー / グローバライゼイション / エコロジー
研究概要

本調査の目的は、(1)全国的にみても最先端を歩んでいると思われる十勝地方の情報化の実態を把握し、(2)その推進要因を地元の諸動向の中に探り、(3)情報化が農民の生産活動、生活、意識にいかなる変化をもたらせているか接近しようとするものであった。調査初年の本年度は上記(1)(2)を主たる目的に前後3回の現地調査を精力的に行った。具体的には地方自治体・農業団体・コンピュータ企業など20を越える関連機関へのヒヤリング調査、端末機設置農家およそ20世帯へのアンケート調査を実施しさらに情報化の展開を見守っている地元マスコミ、および十数人の地元キ-・パーソンにもヒヤリング調査を実施した。
平成6年7月現在、十勝地方の8750戸の農家にFax機能付パソコン端末が設置され、地域農業情報システムの情報網のに入っている(農協連システム23農協、独自システム2農協)。平成5年度の利用状況は農協連システムで農協・農家間に144万回。情報化は相当進んでいるといえよう。農業情報化の最大の狙いは国際化時代を迎えた農業の合理化、近代化、集中化であるが、それに対するオルタナティブを提示しようとする運動も様々に展開されている。それは地域に根ざしつつ都市や世界との架橋がいかに可能かの問題でもある。情報化はまた女性の役割や地位にも微妙な変化をもたらせている。営農情報に家族皆が容易に接近しうる道が開かれたからである。現地調査を実施した我々の新たな大きな発見は、広大な十勝地方全体にフロンティア精神ともいうべき地域の独自文化がいきずいているということであった。市民千人余が参加して6年がかりで『十勝大百科事典』をつくりあげたり、都市部にも農村部にもミニコミ紙誌が活発に発行されていることにそれは典型的にあらわれている。こうした文化的土壌と情報化がどのように関連しているのかを今後探求しなければならない。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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