1)この研究への助成は平成6年度、7年度の2年間にわたる助成である。 2)研究費を支給される以前に当研究課題に関連する予備的研究として4つの研究業績を発表している(研究発表欄を参照されたい)。これは幸い手許にあって利用しえた文献に基づいたものである。その上、W.ジェームズがフランスの思想界社会学界に及ぼした影響が大きく、E.デュルケームが彼の著作の中でジェームズを批判すると同時に、その晩年にジェームズのプラグマティズムを中心とするアメリカンプラグマティズムの講義をしているほどなので、ジェームズのプラグマティズム論を研究の中心課題として、これら4つの論文でとりあげた。 3)プラグマティストの諸々の著書、論文およびプラグマティズムに関する研究文献、資料で近年出版されたものも若干あるが大部分は出版年が古く入手困難なので、古本屋、国立国会図書館、他大学の図書館で文献の検索、資料の蒐集にかなりの時間と努力を要した。 4)しかし1994年12月迄に相当の文献、資料を蒐集しえたので、それに基づいて最初に「E.デュルケームの社会行為論」を発表することができた(研究発表欄を参照されたい)。これはキーワードにも記載してあるようにプラグマティズムにおいては行為論が重要テ-ゼであるからである。 5)ただこの研究に不可欠の重要な文献、資料の中で未蒐集のものもあるので、今後(1995年)これらの蒐集に努めるとともに、次々と学術誌、その他で研究成果を発表していく予定である。
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