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1995 年度 研究成果報告書概要

昭和期日本における上級官僚のライフコースと役割行動

研究課題

研究課題/領域番号 06610193
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関奈良女子大学 (1995)
同志社大学 (1994)

研究代表者

中道 實  奈良女子大学, 文学部, 教授 (40067690)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワード昭和期 / 上級官僚 / ライフコース / 社会的経歴 / コ-ホ-ト分析 / 政策形成過程 / 役割行動
研究概要

本研究は、昭和期上級官僚の社会的経歴とその従属変数としての政策形成における彼等の官僚の認知と役割を実証することを課題とする。データは、(1)327名の上級官僚の郵送質問紙による組織的サーベイ、(2)49名の半指示的面接法による生活史調査から得られた。サーベイの対象者は、4つのコ-ホ-トに分けられた。結果は、次の諸知見を示す。
1.上級官僚は都市出身者が多い。父は高等教育歴、母は中等教育歴であり、父の職業は専門・管理職ないし商工自営業主であった。2.彼等は大学生時代に官僚への動機づけを形成したが、それに影響したのは両親の期待と公務員である親族のモデリングであった。3.官僚のモーダル・キャリアは、24歳入省、省庁初任課長40歳、局筆顕課長45歳、局長51歳、事務次官・庁長官54歳、退官54歳である。4.彼等は、兵役、仕事の挫折、議員との対立等の人生の転機や、両親の介護や同居問題、仕事上の難事等の解決困難な出来事も経験した。5.「官僚の政治化」状況の中で、彼等は「主体的な利害調整と社会変革」を自己の役割として選択してきている。6.彼等は官僚を政策過程における最も影響力あるアクターと自認する。しかし同時に、与党リーダーおよびその政策形成機関の影響力も認知している。それ故に、彼等は、影響力を保持するために官僚と与党議員の連合を追求する。7.上級官僚は、「進路指導者」「経歴上の先生」「スポンサー」の3種類の「道づれ」とともに自己の社会的経歴を形成していく。8.コ-ホ-ト分析と反復された生活史調査によって、上級官僚のライフコースのパターンの時代的変化と、彼等の官僚の認知と役割の変化との関係を検証する作業を継続したい。

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公開日: 1999-03-09  

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