本研究では、1970年代以降のアメリカ聾教育におけるトータル・コミュニケーションの発展について、次の点を考察、解明した。 1.トータル・コミュニケーションの原理について、(1)定義、(2)理念(教育目的、権利、口話法)、(3)方法論(同時法との相違)の3点から明らかにした。(研究成果報告書 第1章 第1節〜第3節) 2.トータル・コミュニケーションの導入・普及の状況を諸調査や教育機関にみる採用状況の点から明らかにした。(第2章 第1節・第2節) 3.トータル・コミュニケーションにおける手指英語方式の実際について、SEE1、SEE2などの方式について比較、解明した。(第3章 第1節・第2節) 4.トータル・コミュニケーションの(1)実際の基本(子供のニード、早期導入、同時コミュニケーション)、(2)成果と有効性(教育実践、コミュニケーション行動、事例研究、コミュニケーション様式、教科学習)について検討、考察した。(第4章 第1節・第2節) 5.トータル・コミュニケーションにおける口話と手指の対応について、教師の実際、聾児の実際、母親の実際の面から解明し、その問題点を考察した。(第5章 第1節〜第3節) 6.口話主義からのトータル・コミュニケーション批判について、(1)口話法の正当性、(2)その研究批判、(3)口話法のを示す研究の点から考察した。(第6章 第1節〜第4節)
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