研究課題/領域番号 |
06610224
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯高 京子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40014716)
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研究分担者 |
堀口 秀嗣 国立教育研究所, 教育ソフト開発研究所, 室長 (70103702)
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キーワード | 学習プログラム / 読みの評価法 / FCAI / しりとり遊び / 音韻分解 / 音韻抽出 / ことばの分節性 / 発達障害児 |
研究概要 |
1)2音節語による読みの評価法(子ども版)の開発と教育現場への適用 文字の読み書きにつまづきのある失語症者の指導に際して手束(1987)は2音節語によるよみの評価法を考案した。坂口、崎原、飯高(1993)はこの失語症2音節語検査を、幼児用に修正し、音韻分解・抽出能力の視点から単語の読みの発達過程を健常な4、5、6歳児100余名と特殊学級在席児童70名について調査した。さらにこの修正版を使用して、読み書きにつまづきのある事例に対し実験的指導を行ってきた(飯高他 1993)。本年度は、教育現場で使いやすいコンピュータのプログラムを作成し、特殊学級在席児童へ適用し、修正を加えている(関根、堀口、崎原、飯高)。 2)音韻分解・抽出プログラムの開発 文字言語習得にとって重要な音韻分解・抽出能力の発達が実際の読みの過程のなかでくりかえし使用されながら形成されていくことを考慮し、平仮名清音を数字ずつ組合せて有意味単語とし、対応する絵、音声、文字などを何通りかの組合せでコンピュータ画面に提示し、自主学習を促すプログラムを作成した(柴田、飯高 1993)。本年度は、FCAIによる「文字を用いるしりとり遊び」を始めとした数種のプログラムを開発し、教育現場へ適用を始めている(小林、堀口)。本プログラムは楽しみながら単語の音韻分解・抽出活動、語音による単語の合成・分解活動に参加できるように作成したものである。幼児や発達障害児がことばの分節性、とくに語音レベルの分節性に気づき、やがて文字と対応できるように、使用される単語の意味の親近度、音節数、対象となる子どもの読みのレベルなどの要因を検討している段階である。
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