平成8年度は、国民学校関係文献目録の作成に向けて、若干の補充調査とデータ整理に費やされた。 補充調査では、一昨年に実施した郵送による図書館における所蔵状況を参考にしながら、学会出張などの機会を利用して、今年度は秋田県立図書館、京都府立図書館、京都府立総合資料館、長野県立図書館などを実地調査した。調査にあたっては、文献の書名・著者(および所属)・出版社・刊行年月日・総頁数などを確認するとともに、文献の所在機関を具体的に明らかにできるように注意した。 このような補充調査から改めて確認出来ることは、国民学校関係文献が組織的に所蔵されている図書館・図書室は極めて少なく、その散逸・未整理状況が明瞭になったが、それだけに公共図書館であれ、大学図書館であれ、どこが国民学校関係文献を比較的多く所蔵しているのかをまとめておくのは、一定の意味ある基礎作業となろう。 このような情報は、一昨年度購入したパソコンによって、・『国民学校関係文献目録(稿)』のデ-ベース化を進めた。具体的には、整理番号・書名(キーワード)・著者名(キーワード)・出版社・総頁数・版形・シリーズ名・所蔵機関などをデータ項目として、収集し整理した関係文献のデータ入力化を順次進行させ、ほぼ終了した。 ただ最終段階で、コンピューターのフォーマット変更時のトラブルから、今年度末までに作成される予定であった報告書『国民学校関係文献目録(稿)』は、報告書は1年以内の遅延にならざるを得なくなった。
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