本研究の目的は、中学校・高等学校を対象に、教育活動の多様化推進をめざす施設・設備改革のあり方と改革に伴う諸課題を検討することである。本年度は、教科教室型校舎および平成6年度に初めて設置された総合学科に注目して、以下の研究作業を行った。 (1)中学校教科教室型校舎の実態と特別教室制への移行要因の検討 昭和50年代に教育方法の多様化を目的として開発された教科教室型校舎を有する学校を訪問し、教科教室制から特別教室制への移行要因について聞き取りを行った。そして、教科教室型校舎における生徒指導の課題を発見した。 (2)総合学科の導入と施設・設備の課題に関する検討 総合学科を導入した公立高校6校の訪問調査を行い、総合学科の内容の整理と導入校における施設・設備の整備状況、利用実態ならびに学校運営と施設整備上の課題を検討した。 (3)上記の他、近年改築された単位制をとる定時制・通信制高校における施設の利用実態と生徒指導等の学校運営の課題について資料収集を行った。
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