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1994 年度 実績報告書

帝国大学における学部と附置研究所-センター・オブ・エクセレンスの構築をめざした戦間期学術政策の歴史的検証

研究課題

研究課題/領域番号 06610269
研究機関国立教育研究所

研究代表者

塚原 修一  国立教育研究所, 教育政策研究部, 室長 (00155334)

研究分担者 鎌谷 親善  東洋大学, 経営学部, 教授 (60057982)
松原 静郎  国立教育研究所, 科学教育センター, 室長 (50132692)
伊藤 彰浩  国立教育研究所, 教育政策研究部, 研究員 (60193471)
キーワード大学附置研究所 / 大学史 / 日本 / センター・オブ・エクセレンス / 学術政策 / 戦間期
研究概要

附置研究所の設置および増員などについて、国立公文書館で官制制定(改正)の閣議決定とそのさいの理由書などを複写した。あわせて、各大学の年史や沿革資料などの調査と複写を行なった。これらの資料を整理し、年史など既刊資料で官制の日付などが一致しない場合には原資料によって確認した。主要な分析結果は以下の通りである。
(1)大学附置研究所は、農商務省の臨時窒素研究所や農商務省所管の財団法人理化学研究所とならんで基礎研究を担当したが、これは当時の日本における科学技術水準の高まりを反映したものであった。したがって、附置研究所の設立という政策決定は、適切なタイミングでなされる必要がある。
(2)最初の大学附置研究所は内務省から移管された東京帝大の伝染病研究所であり、その組織形態は内務省当時のものと類似していた。初期の附置研究所はその組織形態をかなり踏襲する場合があった。
(3)分析が先行した京都帝大の化学研究所の場合、毎年度の人員と研究費の増加が著しかった。このことは、収入支弁方式によって可能になったと想定されるが、それは活力の源泉のひとつであったろう。また、そのさい、少数の研究リーダーの講座が著しく膨張する傾向があった。
(4)東京帝大は、省庁にまたがる分野の基礎研究を担当する点で、今日の科学技術庁のような役割をはたしていたようにみえる。航空研究所がその代表例である。大学附置研究所は、省庁間ないし官民の交流の場ともなっていたらしい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鎌谷親善: "第一次大戦と研究体制の構築-新たなCOEとしての大学附置研" 『近代科学技術の思想と制度(仮)』平凡社. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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