聴覚障害乳幼児1名と健聴児2名について月1回の割合で家庭における母子の相互作用の場面のビデオ収録を行っている。健聴児の場合、生後1ヵ月の頃から発声の頻度と発声される音韻のレパートリーにどのような変化が現われるかを中心にして分析を行っている。また聴覚障害児の場合も、時期は多少ずれるものの同様な分析を行い、両者の比較を行っている。 その結果、音韻のレパートリーについては両者に大きな差が見られなかったが、発声の頻度については両者に有意な差が見られた。これについて今迄指摘されてこなかった生後まもなくの最早期よりの聴覚的フィードバックの重要性が示唆される。さらに来年度も引き続いて同じ症例の記録分析する一方で、難聴児の数を増やしていく必要があると思っている。
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