前年度に九州地域、中国、近畿地域の家形埴輪の資料を収集し、家形埴輪がもつ機能ごとに分類を試みた。その成果にもとづいて、今年度は関東地域の茨城県と群馬県の資料を詳細に検討した。 群馬県では赤堀茶臼山古墳、白石稲荷山古墳をあらためて細部にわたって検討し、家形埴輪につけられた文様表現と住居の構造との関連を研究した。また、島根県、鳥取県の山陰地域の資料も収集できたので、家形埴輪の住居、倉庫などの地域性と建物の構造との関連を検討できる前提ができた。 一方、豪族居館の遺構の資料収集も行ない、古代豪族の居館に建てられた建物の多様性を検討した。
|