今回の3年にわたる研究によって、下記のような点が明らかになった。 1.まず研究の第一として、全国にわたる和鏡の出土例をしら別と共に、其のデータベース化を計った。これによって、近年の発掘調査の進展によって、多くの和鏡が発掘されるとともに、其の出土の現状が把握されることとなった。成果については、報告書の一覧表を参照 2.これらの出土資料の中から、最も研究上重要である2遺跡、三重県鳥羽市神島と宮崎県南郷村神門神社の出土鏡を調査し、資料を集成した。成果は報告書を参照。 3.第二に全国的に検出例の多くなってきた和鏡の鋳造遺跡を報告書等で研究を行った。其の結果、京都市内に於ける検出例の豊富さから、中世京都に於ける和鏡鋳造が七条周辺を中心に活発であったことが判明した。
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