平成7年度は、主として唐通事の職制・家系などに関する史・資料、編纂された唐和辞書、出版された言語・文学に関する資料の発掘・探索および資料収集を行った。国立公文書館、国会図書館、大阪府立中之島図書館、祐徳文庫などを調査し、文献写真・コピーなどで資料収集した。 1)唐通事の職制・家系に関する資料調査・収集 長崎県立図書館・長崎市立博物館で長崎聖堂及び唐通事の職制・家系の調査 2)唐通事の子孫の家、墓碑、過去帳および関係資料の調査 長崎市の寺院の墓碑調査、祐徳文庫で林道栄関係資料の調査 3)唐通事編纂の辞書の調査・収集 長崎大学経済学部図書館武藤文庫所蔵の唐話学関係の調査 唐通事の職制に関する資料は、長崎市立博物館、長崎県立図書館においてある程度まとまったオリジナル資料の調査ができた。 唐通事の墓碑調査は、崇福寺、興福寺、本蓮寺等を行った。墓碑と系譜類との付き合わせが必要であり、時間を要したが事実をおさえることができた。 唐話学関係の資料に関しては今年度は長崎大学武藤文庫、天理図書館、国会図書館等の調査・資料収集を行ったが、まだ残した資料が少なくない。資料収集については継続していく予定である。
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