京都奈良街道洛外地域の文学の調査と研究

1994 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 06610411
• 研究機関: 龍谷大学
• 研究代表者: 宗政 五十緒 龍谷大学, 文学部, 教授 (70081023)
• 研究分担者: 赤松 万里 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60081171) ; 土井 順一 龍谷大学, 文学部, 助教授 (00133603)
• キーワード: 京都 / 洛中洛外 / 街道 / 文学 / 遺跡 / 環境破壊 / 絵画資料 / 映像資料

研究概要

日本各地の歴史的、文学的遺跡が、地域の発展を目的とした開発によって破壊されていることは周知の通りである。京都においてもそれは顕著で、今後10年も経つと、環境破壊によってもたらされる文化遺産の損失はかなり甚大であると想像される。
京都は歴史的、文学的遺跡の宝庫であるので、このような状況を憂慮し、早急にそれらの現状の調査と研究が必要であると思われる。そこで、本研究では、京都の研究では最も立ち後れている洛外地域、特に街道筋を中心として、その地域に展開された文学活動を、歴史地理学的方法も援用しながら調査研究するものである。
この研究目的に沿って今年度は次のような調査研究を行った。
平成5年度に、京都の出入口の七街道の内の東海道、山陽道、山陰道について研究したので、今年度は北陸道と南海道の実地踏査を行った。実地踏査の事前準備として、それぞれの街道の位置を古地図によって確認した上で、名所図会や洛中洛外図などの絵画資料を写真によって収集整理した。また、それぞれの街道に関係する作家及び作品を調査した。
以上の文献調査に基づき、北陸道と南海道を実地に踏査し、歴史的、文学的遺跡をカメラとビデオカメラで撮影し記録した。写真の画像資料は、フォトCDとした。これらの映像資料は後にデーターベース化する予定である。
今回の実地踏査研究によって、平成5年同様、環境破壊の実態を目の当たりにした。