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1994 年度 実績報告書

アラビア文字文献による中期モンゴル語の音声学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610465
研究種目

一般研究(C)

研究機関東京学芸大学

研究代表者

斎藤 純男  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10225740)

キーワードムカディマット・アル・アダブ / 中期モンゴル語 / アラビア文字表記 / 母音融合 / 音節境界
研究概要

1 パソコン上で「ムカディマット・アル・アダブ」の索引を作成するための転字システムと入力項目を確定したうえで、索引作成の作業を開始した。索引の入力項目はパソコン上での検索のみならずワードプロセッサー上に書き出して冊子の形で出版する際のことも考慮に入れてある。
2 できあがったところまでの索引を引いて、中期モンゴル語の母音融合による長母音発生現象について調査して、アラビア文字の特徴的諸表記が中期モンゴル語のどういう音を表していたかについて考察し、以下のような成果を得た。
(1)「ムカディマット・アル・アダブ」においては、文字によって母音の長さの区別がなされていない、すなわち、長母音も短母音もアラビア文字1字で表されている、ということの根拠となると思われる例を発見した。
(2)(1)に基づいて考察した結果、母音を表す文字が2つ連続しているものは、母音融合ではなく母音連続の状態を表記したものであるという結論を得た。同じく、母音を表す文字が3つ連続しているものは、母音融合ではなく間に接近音を挟んで母音が続いた状態を表したものと考えるのが妥当であろうと考察した。
(3)語中に語末形を使用しているものがいくつも見られるが、それは必ずしも形態素境界と一致しているわけではなく、音節境界が表記上に現れるものであることがわかった。
(4)円唇母音が語中に現れる際に語頭の綴りが用いられている場合があるが、それも音節境界が表記上に現れたものであると考えられる。
(5)その他

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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