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1994 年度 実績報告書

ヨーロッパ統合過程とドイツ経済の空間構造

研究課題

研究課題/領域番号 06630056
研究種目

一般研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

渡邊 尚  京都大学, 経済学部, 教授 (90001792)

キーワード構造基金 / ERDF(ヨーロッパ地域開発基金) / Interreg(インターレグ) / Euregio(エウレギオ) / AEBR(ヨーロッパ国境地域同盟) / ドイツ統一 / ドイツ分割占領
研究概要

1.本研究の目的は、ドイツに焦点を合わせながら戦後ヨーロッパ経済空間の統合と分化の緊張関係を総体的に把握することにあり、第一年目はヨーロッパ連合(EU)領域内の空間構造を具体的に解明することに重点を置いた。EUは構造基金(Structural Funds)の中でもヨーロッパ地域開発基金(European Regional Development Fund ERDF)を梃子にして地域政策を展開してきたが、とりわけEU領域内・外部国境に沿う地域の振興を図る国境地域政策(Interreg)を分析することにより、EU領域の経済空間構造の解明の見通しを立てることができた。
2.Interregに呼応して各地に形成された国境を挟む地域の自発的な地域間協力組織であるエウレギオ(Euregio)についても、これの連合組織AEBR(Association of European Border Regions)の本部(ドイツのグロナオ)から、1994年6月現在、42を数えるEuregioの所在地の一覧を入手し、これに基ずいて各Euregioに資料を請求したところ、本年3月までに20以上のEureigoから回答があった。目下これの分析作業を急いでいる。EU次元とEuregio次元の地域政策と地域動態の分析により、EUを核とする西ヨーロッパ空間の構造解明の手掛りをすでにかなりの程度得ることができた。
3.ドイツ経済の空間構造については、これが1990年の統一によって新しい局面を迎えたこと、これが西ヨーロッパ統合の拡大・深化の基本動向の中で実現したこと、後者がそもそも連合軍によるドイツ占領政策の延長としての西ドイツの西ヨーロッパ化を図るヨーロッパ共同政策として発足したものであること等に留意するならば、連合軍によるドイツの分割占領の意義を改めて検討する必要がある。そこで、米英占領地区の地域政策に関する原資料の入手を図り、その分析に着手したところである。来年度はこの作業も本格化したい。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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