研究概要 |
形式言語の稠密性の研究 形式言語が豊かであるかどうかを見る基準として研究代表者は,「高さ関数」を導入した.興味ある結果として「正規言語の任意の高さ関数による像は正規言語である」が得られ,この結果は裏面の研究発表の一番目の論文に発表されているが,文脈自由言語の高さ関数による像に関しては不明であった.この問題に関しては最近「文脈自由言語の高さ関数による像は必ずしも文脈自由言語ではない」ことの証明が得られ,この結果は現在専門誌に投稿中である.形式言語の稠密性および右稠密性一般に関する結果は,それぞれ裏面の研究発表の二番目,三番目の論文に発表された. 形式言語の位相数学的研究 群位相を入れた形式言語の研究は,裏面の研究発表の四番目の論文に発表された. 言語の並行積の研究 並列計算と関連深い言語の並行積の研究を継続した.特に,並行積に関して閉じているある種の言語のクラスを認識するオートマトンのクラスを構成した.その結果は,裏面の研究発表の五番目の論文に発表された. 言語と関連したコードの代数的研究 cohesive prefixコードと呼ばれるprefixコードのクラスとinfixコードのクラスの間に位置するコードのクラスの構造と性質を調べた.結果は,裏面の研究発表の六番目の論文に発表された. 以上の他に,1992年の八月に京都産業大学で開催された第二回「語,言語および組合せ論」国際会議のプロシ-ディングスおよび論文選集の編集作業が行なわれ,それぞれ裏面の図書の一番目,二番目のかたちで出版された.
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