研究課題
本研究課題の主目標は、4次元多様体中でBing収縮するようなハンドル解消の無限構成を見つけることであり、これに向けて1-ハンドル解消対の無限列を構成した。しかしながらBing収縮には至らかった。これは有効な不変量が欠けているためと考えられた。その一方で当該年度中途でWitten-Seibergによって4次元多様体に新しい方向から不変量が得られたので、本研究はこの新しい方向である物理的背景を数学的により明瞭化する方向に向かった。この線上で我々は、「テンソン圏に類似のある種の有限構造が淡中-Krein双対の意味で等質空間(上の汎関数)に移る時、量子場として見える」という新しい観点を得た。この観点から可積分性(可解性)が自由場の理論として定義でき、またこの設定は明白に有限なので種々の正則化も透明化する。研究方針がこのように方向を変えて広範化したことと、時間的制約からこの観点に関する論文は年度内発表には至らなかったが、現在精力的に準備中である。
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