研究課題/領域番号 |
06640169
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
加藤 昌英 上智大学, 理工学部, 教授 (90062679)
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研究分担者 |
谷口 肇 上智大学, 理工学部, 助教授 (40053657)
横山 和夫 上智大学, 理工学部, 助手 (10053711)
並河 良典 上智大学, 理工学部, 講師 (80228080)
金行 壮二 上智大学, 理工学部, 教授 (40022553)
長野 正 上智大学, 理工学部, 教授 (10189144)
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キーワード | 射影構造 / Klein群 / flat twistor空間 / Combination theorem |
研究概要 |
3次元コンパクト複素多様体で3次元射影空間内の直線の近傍と正則同型な領域を含む多様体(Class L の多様体 1982年)の構造を明らかにすることが今年度の目標であった。 まず第1は、1次元のKlein群の理論でよく知られたKlein-Maskit combination theoremの3次元における類似の結果の精密化を行うことによってClass Lのcompact多様体の中に含まれる『直線』の存在範囲の構造を調べることであった。『直線』の存在範囲の問題は、当初考えていたものとは違う方法で解決がついたため、3次元のKlein-Maskit combination theoremの精密化はそのまま問題として残されてしまった。将来この問題を考えたいと思う。『直線』の存在範囲については、次の定理を得た。 定理1。複素射影構造をもつSchottkey型のCompactな Class Lの多様体には、その任意の点に対して、その点を通る『直線』がある。 定理2。複素射影構造をもつSchottkey型のCompactな Class Lの多様体上の任意の『直線』は、付随するDouady空間の同一の4次元既約成分上の点に対応する 系。複素射影構造をもつSchottkey型のCompactなClass Lの多様体の複素解析的なhandle attachmentは、その多様体とM_gとの解析的連結和の複素解析的変形である。 ここで、M_gは3次元射影空間からねじれの位置にある2本の直線を除いた領域の無限巡回群によるコンパクト商多様体を表す。一般に『直線」が動く範囲には複素射影構造が入るが、それが全体空間でないとき、射影構造の入らない部分に関する研究も少し進展したがまだ十分ではない。 その他、実双曲多様体上のflat twistor空間の複素解析的変形の問題は、計算機のプログラムが未完成で研究開始に至っていない。
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