研究分担者 |
志村 立矢 日本大学, 理工学部, 助手 (90246835)
山中 健 日本大学, 理工学部, 教授 (60059061)
本橋 洋一 日本大学, 理工学部, 教授 (30059969)
小林 英恒 日本大学, 理工学部, 教授 (40060024)
上坂 洋司 日本大学, 理工学部, 教授 (30059828)
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研究概要 |
1.余次元1アフィン葉層の幾何学:余次元1の葉層は幾何学的手法によりその定性的性質を調べることが出来る.Lie葉層の葉の遠端:Gをコンパクト群を商群として持たないLie群とする.このとき,コンパクト多様体上のLieG葉層の遠端は,1点か,2点か,カントール集合であるが,Gが可解かつ非アーベル群のとき,1点であることを示した.また,この遠端は,ホロノミー群のみにより定まることを示した.ことに横断的にアフィン構造を有する葉層構造はその簡単さの故に、深く研究することが出来る。我々は、その基本理論であるところの、1次元(非ハウスドルフ)多様体およびその上への群の作用を研究した。またこれを用い、ある種の3一次元多様体の上の余次元1アフィン葉層を分類した。同時にまた、余次元1アフィン葉層で、任意の数をその深さとしてもつものの存在を示した。 2.曲面群のPL(S^1)-表現:C^2一級の葉層に関するゴドビヨン-ヴェイ類とよく似た類(離散ゴドビヨン-ヴェイ類という.)が区分的にC^<1+r>級の葉層に対し定義されるが,これに関連して、曲面群(閉曲面の基本群)のPL(S^1)への表現を調べる問題がある。ここにPL(S^1)とはS^1の区分的に線形な同相写像のなす群である。このような表現の例を構成することは一般に容易ではなく葉層の例から始めて幾何的手法を用いる。我々は、三角群の表現から導かれる例を構成した。 3.Klein群で不変なカレント:一般に非初等的なKlein群は、不変測度をもつことはない。ところで、測度の概念の拡張として、超関数(distribution)がある。そこで我々は、Klein群で不変な超関数はどのくらいあるのかを調べることにした。研究を進めるにつれて、不変な超関数よりも不変なカレントのほうが調べやすいことがわかり、Klein群のPoincare指数よりも次元が高いカレントについて結果を得た。またこの結果は、特別の場合には不変な超関数野研究に応用されていることもわかった。これにより、Poincare指数が1/2より小さい場合について、不変カレントをほぼ完全に決定することができた。
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