研究課題
幾何学的逆問題については主にRadon変換を中心として研究した。既に印刷が決った成果の概要は以下の通りである。超函数のサブクラスとして種々の減少度を持った超函数の部分空間を定義し、そのRadon像を特徴付けた。特に実軸のある帯状近傍で正則かつ指数減少する函数のRadon像は一般にGeurey2の滑らかさしか持たないという事実を見出した。また、Radon像の台の有界性からもとの超函数の台の有界性を導く、いわゆるHelgasonの台定理を適切なる仮定の下で超函数に対し拡張した。以上の結果は北大数学ジャーナルに発表したが証明の細部については長くなるので別論文を準備中である。この他によ函数の有限分布を適切な正則化を用いて実用的に復元する問題、客度分布が一様な物体を有限個の方向の射影から実用的に復元する問題について一定の成果を得ている。偏微分方程式の逆問題については分担者の山本昌宏が双曲型方程式の定点観測の問題について興味深い一寛性定理を示し、また安定性評価を得た。これらの成果の発表についてはいずれも投稿中あるいは準備中の段階にある
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