研究課題/領域番号 |
06640281
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
楠田 雅治 関西大学, 工学部, 助教授 (80195437)
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研究分担者 |
前田 亨 関西大学, 工学部, 助教授 (20199623)
平嶋 康昌 関西大学, 工学部, 助教授 (80047399)
山本 登 関西大学, 工学部, 教授 (80029628)
栗栖 忠 関西大学, 工学部, 教授 (00029159)
石井 恵一 関西大学, 工学部, 教授 (80029420)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | C^*-環 / フォン・ノイマン環 / 状態 / 因子状態 / スペクトル / 双対C^*-環 |
研究概要 |
一般論として、C^*-部分環上の状態と呼ばれるノルム1の正の線型汎関数は、そのC^*-部分環を含むC^*-環上に状態として拡張できる。C^*-部分環の状態の拡張問題で最も重要なテーマは因子状態と呼ばれる状態の拡張に関するもので、本研究において「フォン・ノイマン環Mの可分かつ可換なC^*-部分環B上の任意の因子状態が一意的にMの因子状態に拡張できるための必要十分条件は、BがMに含まれる極小射影作用素で生成されること」という定理を得た。こうしてフォン・ノイマン環の可分かつ可換なC^*-部分環、因子状態がいつも一意的に因子状態として拡張できるものの構造が完全に解明できたことになる。 今AをC^*-環とする。AでAのスペクトル,すなわち,そのゼロでない既約表現の同値類全体を表わす。AにJacobson位相を入れてAを位相空間にする。AがC^*-環の研究で重要である点はAが空間としてある程度の大きさをもち、Aの構造をよく反映するところにある。こうしてAの位相を調べることによってAの構造を知ることができるためAの位相がいろいろ研究されてきたが、本研究ではAの位相が離散的になるための条件を調べる研究を行ない、次の結果を得た。 定理.AをC^*-環とする。そのとき次の条件は同値。 (1)Aは離散的。 (2)AのあるイデアルIが存在して、IとA/IがAの相対位相で離散的かつI=A^<**>P∩AとなるA^<**>における開射影作用素PはAのmultiplier。 (3)AはT_1-分離公理をみたし、A^<**>の中心に含まれる開射影作用素はAのmultiplier。
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