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1996 年度 実績報告書

初期宇宙における巨大ブラックホール形成とその宇宙論的効果

研究課題

研究課題/領域番号 06640346
研究機関筑波大学

研究代表者

梅村 雅之  筑波大学, 物理学系・計算物理学研究センター, 助教授 (70183754)

キーワード活動銀河中心核 / クェーサー / ブラックホール / 降着円盤 / 流体力学 / 輻射輸送 / 銀河形成 / 数値シミュレーション
研究概要

ここ数年,HSTを含む観測の目覚しい進展により,銀河内の活発な星形成過程とクェーサー/AGN現象に何らかの強い関連があるという証拠が急増してきた。昨今のHST観測では,近傍のかなりのクェーサーが明るい母銀河の中心にあることが示された。また,セイファート銀河の中心領域には,爆発的星形成領域が多く見つかってきている。さらに最近,遠方のクェーサーに見つかった大量の分子ガスとダストは,母銀河である原始銀河がかなり短い時間で爆発的星形成を行い,これが何らかの形でクェーサー活動性と結び付いていることを示唆している。
我々は,クェーサー/AGNと爆発的星形成の強い繋がりを説明する物理的メカニズムとして、星形成領域からの強力な輻射場による輻射摩擦によって,中心核を取り囲む回転ガス円盤から角運動量が効率よく抜き取られ,さながらなだれ的に中心に落ち込むという「輻射性なだれ」モデルを提唱した。この「輻射性なだれ」は,数pc-100pcの領域では,通常のα粘性による降着よりも速い。また,銀河中心のバ-不安定による質量降着は,数10pc程度までが限界であることがわかってきており,「輻射性なだれ」は,バ-不安定が効く数10pcまでと,α粘性が効く1pc以下の間を繋ぐ第3の質量降着メカニズムと見ることができる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 佐々木 伸: "Reionizotion of the tlniverse by Early-Formed Marsive Black Holes" Astrophysical. 462. 104-109 (1996)

  • [文献書誌] 嶺重 慎: "Self-Similar,Self-Gravitating Viscous Disk" Astrophysical Jourual Letters. 469. 649-651 (1996)

  • [文献書誌] 嶺重 慎: "Self-Similar Collapse of Self-Gravitating Viscous Disk" Astrophysical Journal. 480(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 梅村 雅之: "Radiative Avalauche : Starburst Induced Fuelling to AGNs" Astrophysical Journal Letters. 479(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] E.L.Turner: "Very Stong Microlensing of Distant Lucminous Stars by Relic Massive Black Hdes" Astrophysical Journal. 483(印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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