研究概要 |
太陽の極冠プロミネンスは、ときどき突然消滅現象(以降DBと略記する)を示す。太陽面上の活動領域やその近傍においても、DBが生起し、それに伴う あるいは それを伴う急激な輝度の変化がSXT像で観測されている。活動領域ではDBが時刻的には先行するのか、あるいはSXT像の輝度変化が先なのかは、興味ある問題あるが、ここではこの問題に深入りせず、静穏領域におけるDBとSXTの関係について調べる。従って、典型的な静穏領域である日面高緯度領域のプロミネンスを調べた。 CME(Coronal Mass Ejection)は、プロミネンスが伴うことが知られているので、太陽縁近くで起こる極冠プロミネンスのDBとCMEとの関連も調べるため、これらのDBが太陽縁近くで起こるものを取り上げ、極冠プロミネンスのDBは必ずCMEにともなうのか、あるいはCMEの起こらないこともあるのか。もし前者であるならば、CMEが極冠プロミネンスのDBの原動力と推論されるし、後者であるならば、極冠プロミネンスのDBの原因としてCMEと別なものを探せねばならない。更にまた逆に、高緯度で起こるCMEには極冠プロミネンスがなくても起こるのか、高緯度CMEが起こったとき、その下部のプロミネンスに影響を与えないことがあるのか、などの問題はまだ研究されていないが、それを調べる上での端緒ともしたいと考えている。 ここでは、極冠プロミネンスのDBもCMEもSXTの増光も起こったと考えられる事例のリストを陽光打ち上げ後の1991年11月から92年10月について調べた。それを基にして1992Jan.24,92 April 4,92 Dec.25,93 Jan.26,93 Feb.24,93 March 21,93 April 30などを調べている。
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