研究概要 |
本年度下記の研究成果が得られた。 1.Final state interations in Bose-Einstein correlations and source functions,Z.Phys.C65(1995)511:この論文では、強い相互作用による終状態効果と放出源の関係を明らかにして、出来るだけ最新のデータを解析した。特にZ-粒子上(√s=91GeV)におけるK^0_SK^0_S相関を、新しく求めた公式で解析したことは特筆される。 2.Bose-Einstein correlations of K-mesons and their production mechanism in S+Pb reactions,Prog.Theor.Phys.92,(1994),1223:NA44 Coll.によるK-中間子の干渉のデータの解析において、運動量移行量の長距離相関の補正を考慮することで、K-中間子の相互領域の間に、R(K^-K^-)<R(K^+K^+)の不等式を見出した。その物理的な原因として、Gluonが重要な役割をしている傍証を得た。 3.production mechanism of pion and kaon in S+Pb reaction at 200GeV/c,Prog.Theor.Phys.Supplement,(1995):NA44 Coll.によるK-中間子の干渉のデータの解析においては、Gamow補正のみでCoulomb補正が施されていない。Coulomb補正を考慮した理論式を求め、それで解析した場合にも、π-中間子とK-中間子の相互領域の間に、R(K^-K^-)<R(K^+K^+)<R(π^+π^+)の不等式が存在することを確認した。
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