研究概要 |
1996年度の科研費報告 1)Totally chaotic Poisson-like sources in multiparticle production process,Phys.Lett.B386(1996)297-303;多重発生過程で、非コヒーレントな放出源がポアソン分布していると仮定したとき、説明できるいくつかの現象を指摘した。 2)Charged distribution in soft chiral pion bremsstrahlung,Phys.Lett.B388(1996)197-202;高エネルギー宇宙線の実験で観測されたCentauro(又はanti-Centauro)事象を解明するために、軟いカイラルパイ中間子の制動放射の機構を提唱した。 3)What information can we obtain from the yield ratio π^-/π^+ in heavy-ion collisions,Phys.Rev.C58(1996)2167R-2170R;この論文では、高エネルギー重イオン反応で中心領域に放出されるパイ中間子が、電荷によって異なる分布を示す事実を、量子力学の枠内で、Coulomb波動関数を用いて説明した。 4)Quasiscaling in the analysis of the yield ratio π^-/π^+ : Mathematical structure and estimation of source size,to appear in Phys.Rev.C55(1997,May);上記3)の論文で見い出された分布において準スケーリング則が成立する要因を数学的に解明した。さらにHBT効果の成果と組合わせて相互作用領域の大きさを見積もる方法を提唱した。
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