研究概要 |
液体アルゴン・カロリメータの高エネルギー重イオンに対する予備実験は、昨年の6月後半から7月の初めにかけてGSIにおいて行なわれた。使用されたビームは、約850MeV/nのNe,Na,Mgの同位体である。この実験は、理化学研究所の谷畑グループの実験のパラサイト実験としてなされ、すでに MUSIC や TOF によって分離された10数ケの核種がカロリメータに入射した結果を観測しいる。現在、その観測結果を解析中である。このカロリメータでは、理論的には個々の核種が弁別され得る筈であるが、それらの同定はそう容易ではない。ただ、最近の結果によれば、個々に核種が弁別される程度のエネルギー分解能が得られていることが確認された。この確認に基き、それぞれの核種の足取りの追跡が行なわれつつあり、やがてその全ぼうが明らかとなろう。 今年は、7月に、再び、GSIで^<58>Niイオン・ビーム照射実験が、より単純な電極配置で行なわれることになっている。
|