今年度の主目標は、宇宙線の大気中での伝播のモンテカルロ・シミュレーション・プログラム「Cosmos」をunixワークステーションへ移植する事であった。当初はコードをc++で書き換える予定であったが、言語はFortranとした。これは ・多くのユーザがcないしc++には未だなじみがないこと。 ・Fortranでも拡張機能を使う事により信頼性のあるコードを割合容易に書けること。 を考慮した結果である。 Fortranは多くのシステムで採用されているFortran77の拡張機能を含む物とした。これまで大型機で走っていたコードを根本的に書き直し、以下のunix workstationで実行可能な事を確認した。 ・HP9000シリーズ(HP Fortran) ・SUN4シリーズ(SUN Fortran) ・NEXTSTEP環境(Absoft Fortran) ・DEC ALPHAシリーズ(DEC Fortran and GNU make) ・IBM AIXシリーズ(IBM Fortran) コード及び使用マニュアル等はWorld-Wide Webシステムによって公開し、多くのユーザによる試用を行っている。またCosmosに関するメーリングリストを作成し、ユーザ間での情報交換を行っている。WWWのURLは http://cpsun1.b6.kanagawa-u.ac.jp である。
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