宇宙線の大気中での伝播のモンテカルロ・シミュレーション・プログラム「Cosmos」をunixワークステーションへ移植後、WWWにて一般公開し、広く宇宙線研究者に使用してもらう段階になった。それと共に、これまで使用されなかったようなコードの機能が使用されるようになり、未発見のバグが見つかるようになった。これらのバグを修正する作業が今年度の大きな仕事であった。また地球地場での極超高エネルギーでの効果(磁気制動輻射、対生成)及び、Landau-Pomenranchuk効果を取り入れた。ただし、磁気制動輻射、対生成には量子効果が考慮されてないので、現段階では最大の磁気効果を調べたことになっている。量子効果を入れると、影響は小さくなる。これらを考慮する事は、来年度の課題である。更に、観測との対応をつけるために、検出器での効果を計算するルーチンを開発してつけ加えた。また、サポートする機種にSGIを加えた。核相互作用にGheishaコードを選択できるようにした。 コード及び使用マニュアル等はWorld-Wide Webシステムによって公開し、多くのユーザによる試用を行っている。またCosmosに関するメーリングリストを作成し、ユーザ間での情報交換を行っている。WWWのURLは http://cpsun1.b6.kanagawa-u.ac.jp である。
|