弦理論および量子重力を構成的に定義し、いろいろな物理量が少くとも原理的には可能な数値計算によって求まるようにするための基礎として次のことを実行した。 1.弦理論を再現するような局所場の理論を作るための手がかりとして、C≦の行列模型の表わしている離散化されたWorldsheetの上に複素構造が導入できることを数値的に示した。 2.2+ε次元の量子重力を考え、εによる展開が系統的に行なえる定式化を完成させた。 3.弦の場の理論を発展させ、背景場に依存しないような定式化を行った。 4.量子重量に対する演算子展開を考え、時空のゆらぎの近距離でのふるまいを調べた。 このような分析により、弦理論および量子重力の非摂動効果がかなり見やすくなって来ている。
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