超重力理論に基づいて、B中間子のフレバーチェンジングニュートラルカレント(FCNC)過程の計算を行ない、将来のBファクトリー実験でのこの理論の検証可能性を検討した。 1.b→sγ過程によって超重力理論の荷電ヒッグス粒子の質量にどのような制限が課せるかを調べた。この理論では超対称粒子とゲージボリンや荷電ヒッグス粒子のループ効果が二部相殺することがあり得るので、比較的軽い荷電ヒッグスも許されることを示した。 2.B°-B^^-°混合とK中間子でのCPの破れのパラメータ∈kを計算した。これらの量は標準模型に比べて20%程度大きくなることがわかった。Bファクトリー実験によって小林益川行列要素が正確に決まるとこれらの量は理論に対する重要な制限になる。 3.b→Sl^+l^-過程の計算を行ない、b→sγ過程の制限を満たした範囲で、分岐比等がどのくらい大きくなるかを調べた。その結果、分岐比が標準模型に比べて50%程度大きくなるパラメーター領域が許されていることがわかった。 4.超対称理論やフレーバー物理に関連した話題として、ヒッグス粒子の物理K崩壊やμ→eγ崩壊に関する理論的計算を行なった。
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