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1994 年度 実績報告書

新型の紫外光検出器を用いた粒子識別装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06640424
研究機関高エネルギー物理学研究所

研究代表者

住吉 孝行  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (30154628)

研究分担者 伊藤 領介  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (90193531)
足立 一郎  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (00249898)
榎本 良治  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (80183755)
キーワードRICH / フォトカソード / CsI / 量子効率 / チェレンコフ光
研究概要

RICH法により粒子識別を行うためには、高い検出効率を高い位置分解能を持った、紫外光の検出器が必要となる。CsIを陰極面に蒸着したフォカソード形式の多線式比例計数箱(MWPC)が、紫外光の検出及び入射位置の測定に非常に有効であることが最近確認された。高い検出効率を得るためのCsIの蒸着条件などを探った後に、この新しい紫外光検出器を製作し、実際にチェレンコフ光を観測する事を目的として本研究を開始した。
まず、有効面積が5x5cm^2の小型のMWPCを製作した。陰極面を矩形の9個のパッドに分割し、その表面にCsIを蒸着した。はじめに蒸着の厚さを変えて、量子効率がどのように厚さに依存するかを測定した。その結果、これまで言われていた500nmよりも100^-150nmの方がより高い量子効率が得られることが判った。次に、蒸着時の真空度が量子効率にどのように影響するかに関して調べた結果、10^<-5>Torr以下で有れば、量子効率には差がないことが判った。また、真空ポンプはオイルの入らないものを使用しなければならない事も判った。このように、いろいろ蒸着条件の最適化をはかった後、実際の紫外光検出器にCsIを蒸着した。光源を用いたテストでは15%程度の量子効率が期待できている。
読み出し用電子回路の改良もほぼ終了したので、この紫外光検出器の前にフッ化カルシウムの輻射体を置いて、宇宙線を使用したチェレンコフ光検出のテストをまもなく開始する予定である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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