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1996 年度 実績報告書

格子振動の第一原理的計算と圧力誘起超伝導に関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640476
研究機関大阪大学

研究代表者

鈴木 直  大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40029559)

研究分担者 白井 正文  大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (70221306)
キーワード固体ヨウ素 / 固体臭素 / FLAPW法 / 電子帯構造 / フローズンフォノン法 / 電子格子相互作用 / 格子振動 / 圧力誘起超伝導
研究概要

1.固体臭素の高圧金属相(FCC構造)における電子帯構造を体積の関数としてFLAPW法で計算を行った.全エネルギーの計算から圧力と体積の関係は定めた.
2.強束縛法で電子帯構造を再現するようにトランスファーエネルギーおよびその距離微分を定める方法で評価したFCC固体臭素の電子格子相互作用は圧力とともに急激に増加する.
3.FLAPWに基づくフローズンフォノン法を用いてブリルアンゾーン(BZ)のX点における縦および横フォノンモードの振動数を第一原理的に計算した.得られた振動数は加圧によりハードニングを示す.BZ全体の格子振動を、強束縛法で求めた電子格子相互作用を考慮しさらに最隣接原子間の原子間力をフローズンフォノン法で計算したX点の振動数を再現するように定めることにより求めた.得られたフォノンスペクトルから、フォノン振動数およびその2乗の平均値〈ω〉と〈ω^2〉を計算した結果、圧力増加とともにどちらも著しく増加する.
4.無次元電子格子結合係数λ=(N(E_F)〈ξ^2〉)/(M〈ω^2〉)(MはBrの質量、N(E_F)はフェルミエネルギーにおける状態密度、〈ξ^2〉は電子格子結合係数の2乗フェルミ面上での平均値)の値は加圧で減少する.その結果、超伝導転移温度T_cも圧力増加とともに減少する.T_cの値は1K程度である.
2、3、4の結果は固体ヨウ素の場合と同じ傾向を示している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Oda: "First-Principles Study on Lattice Dynamics and Electron-Phonon Interaction in an Oxide Spinel LiTi_2O_4" Physica B. 219&220. 451-453 (1996)

  • [文献書誌] N.Suzuki: "First-Principles Calculation of Lattice Dynamics and Electron-Phonon Interaction in High Pressure Phase of Solid Iodine" Physica B. 219&220. 454-456 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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